本書の内容

「嫌」「呆」「無」ではない、第三極から見た日韓論

韓国学を専攻し、韓国に16年住み、
日韓の歴史はもとより、
両国の市井の人々の暮らしを熟知している稀有な学者・水野俊平氏が、
親韓・嫌韓ではなく「笑韓」という第三極の立ち位置から世に訴える、
時代の間隙を突いた日韓論。

・韓国にはトンスルという人糞酒がある
・韓国人のペニスは世界一小さく9センチしかない
・日本女性が着る着物の帯は、男の求めに応じて地面や床に敷き、
 性行為に応じるためのものである
・北野武、美空ひばりは在日
……etc.

日韓間に溢れる俗説にはバカバカしいものが多いが、
結局、日本人は日本に、韓国人は韓国に耳当たりのよい情報を収集するからだろう。
自分の国家観を堅固にするために情報を集め、
集めれば集めるほど相手国への苛立ちや憎しみも肥大させている。
昨今ブームになっている嫌韓本も一役買っているはずだ。

しかし、本書はそれらと一線を画す。
意図的に韓国を、あるいは日本を貶めたり、持ち上げたりする本ではない。
本書では、日韓間にはびこる数多くの言説について徹底検証し、
昨今の日韓関係に関するさまざまな事象をどう見るべきなのか、
そして、個々人が日韓の間にある問題をどう捉え、どう対処すべきなのかを述べていく。

目次

はじめに――「嫌」「呆」「無」であるくらいなら、互いを「笑」え

第1部 日韓関係の不都合な現実
不都合な現実1「四大問題」という難攻不落の壁
不都合な現実2「嫌韓本」「反日本」は〝癒し〞にしかならない
不都合な現実3「韓流」は日韓関係に変化をもたらさない
不都合な現実4「ヘイト・スピーチ」は韓国人にとって痛くも痒くもない
不都合な現実5 韓国の「千年恨」は世界標準
不都合な現実6 韓国人は「日本人は謝罪していない」と思っている
不都合な現実7 どう考えても真の日韓友好など見えない

第2部 徹底検証! ねじ曲げられた真実
検証1「日本列島は沈没する」――韓国人
検証2「韓国人はトンスル(糞酒)を飲む」――日本人
検証3「韓国人は人糞を舐める」――日本人
検証4「朝鮮時代の女性は乳房を出して歩いていた」――日本人
検証5「韓国人の陰茎は世界最小9センチ」――日本人
検証6「美空ひばりは韓国人」――韓国人
検証7「北野武は朝鮮人」――本人&韓国人
検証8「東郷平八郎は李舜臣に日本海海戦の戦勝を祈った」――日本人&韓国人
検証9「天皇は百済語で話す」――韓国人学者
検証10「ハングルはチベット文字の影響を受けて生まれた」他――日本人学者

第3部 日韓問題を語るための作法
作法1 検証結果は韓国語で発信すべし
作法2「好き・嫌い」を前提に真実の究明をすることなかれ
作法3「贖罪意識」と検証作業を別にすべし
作法4 できるだけ感情を排して淡々と持論を語るべし

あとがき――真実は日韓の中間にある


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著者プロフィール

水野俊平(みずの・しゅんぺい)

1968年生まれ。韓国語学者。高校時代に韓国に興味を持ちはじめ、当時としては珍しい韓国・朝鮮語を学べる天理大学外国語学部朝鮮学科へ進学。同大学を卒業後、韓国・全南大学校大学院国語国文学科に学び、博士課程修了。同大学講師を経て、現在は北海商科大学教授。16年間にわたる韓国在住時では、韓国各局のテレビ番組にレギュラー出演し、「全羅道方言をしゃべる日本人学者」として大ブレイク、「韓国で一番有名な日本人」となった。
ところが、著書『韓国人の日本偽史』(小学館)の中に日本の右翼的な歴史認識に立った記述があると韓国で報じられ、強烈なバッシングを受ける。失意の中、2006年に韓国人の妻と3人の息子とともに故郷・北海道へ戻る。しかし、その後は心機一転、韓国語を教授するかたわら、研究活動に精力的に励んでいる。
著書に『韓国の若者を知りたい』(岩波書店)、『韓国の歴史』(河出書房新社)、『韓VS日「偽史ワールド」』(小学館)など多数。

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